高齢社会のリアル|高齢者支援と居住実務の最前線から学ぶ「老年学」と老後の備え

ダブル台風の来襲と地震におびえ、毎月いそいそと出かけている箱根山での英語仲間との語らいも残念ながら中止となりました。
梅雨のうっとうしさ、いと耐へがたし。
というわけで、週末はつれづれなるままに、日暮らし、モニターに向かひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなくキーボードに打ちまくっております。
風雨の厳しい金曜日、私は神奈川県行政書士会民事法務部が主催する研修会へと足を運びました。
テーマは、「高齢者支援と居住実務の最前線」。書士会理事と国土交通省のご担当者が講師を務める、たいへん有用な(そして少し身につまされる)お話を拝聴いたしました。
【居住実務の現場】データが明かす「60歳」からの高齢者予備軍マーク
データによると、日本の総人口に占める高齢者の割合は29.4%と過去最高を更新。2040年には3,920万人に達し、国民の3人に1人が高齢者という「超高齢社会」の極みが到来します。そんな日本の厳しい現状において、我々行政書士がどう役割を果たすべきかが問われている、という内容でした。
高齢者支援は、私ども「行政書士イートス法務事務所」が特に力を入れている主要業務でもあります。元気なシニアの理想的な生き方を研究する「老年学(ジェロントロジー)」への興味も、さらにそそられるひとときでした。
しかし、講師の説明を聞きながら、ふと「おや」と引っかかる点があったのです。
国土交通省のデータでは、なんと民間賃貸住宅(みんちん)に住む「60歳」の方から、すでに「高齢者予備軍」としてマークされていたのです。
65歳から高齢者だなんて思っていたら甘い、甘い、まさに「とらやの羊羹」です。
日本をドライビングする国(行政)の方々の視線は、我々が思うよりもずっとドライで、早め早めの対策を見据えているようでした。
【老年学への気づき】「自分はまだ若い」という自己暗示の妄想を解く
我々50代、60代にありがちな「若作り」「いやまだまだ遺言なんて早い」「若い者と知力体力遜色なし」などという過信というか、自己暗示に近い妄想から、老後の準備を後回しにする高齢者がいることです。その結果、老後の準備をどんどん後回しにしてしまいます。こうした妄想から目を覚まし、現実的なリスクに「気づいて」いただくことこそ、我々行政書士や福祉に携わる人間の大切な役割なのだと、私自身が深く「気づかされて」しまいました。
そのためには、具体的な一つの物語(ストーリー)として老後のイメージを持ってもらうことが大切だそうです。とはいえ、これがなかなか一筋縄ではいきません。街で急に「遺言書をお作りしましょうか」などと下手に声をかけようものなら、某有名ラーメン店の店主ばりの凄まじい剣幕で怒り出されてしまうのがオチでしょう。人間のプライドとは、それほどまでに繊細で頑ななものです。
【老後の備え】おひとり様の賃貸事情を救う「かかりつけ行政書士」の使命
少し話が逸れましたが、研修を終えて、行政書士がサポートできる領域の深さと広さを改めて噛み締めています。万が一の時に備えておく「死後事務委任契約」の準備。高齢者の住まいを確保するための「住宅セーフティネット」の活用。そして、亡くなった後の「家財道具等(残置物)の処分」にまつわる問題。
これらは、誰もが直面する可能性のある「おひとり様の賃貸事情」を改善するための大切な仕組みづくりです。
「まだ早い」という妄想を、安心な未来への物語へと変えるために。平塚の黒部丘にある行政書士イートス法務事務所は、地域の皆様の身近な「かかりつけ行政書士」として、いつでもお話を伺う準備を整えております。
外からは、まだ激しい雨音の調べが聴こえています。このうっとうしい雨が、未来への「慈雨」となることを願いつつ。












