消えた中波の砂嵐、デジタル化の憂鬱

雨続きの花冷え、窓の外はどんよりとした灰色。
2026年3月29日、NHKラジオ第2放送がひっそりとお隠れになりました。

その最大の理由は、NHK全体の「経営のスリム化」と「メディアのインターネット移行」。
実は、NHKだけでなく民間放送(AM局)も大きな岐路に立っています。
現在、全国の民放AM局の多くが、2028年までにAM放送を休止し、FM放送(ワイドFM)へ一本化することを目指しているそうです。

この「切り捨てられ感」、中波放送の温もりを知る世代としては、胸の奥がチリチリと焼けるようです。
一人暮らしで、AMラジオを友にする高齢者の方々は、どう思われるでしょうか。

私の生業である「高齢者支援」の現場でも、これは他人事ではありません。
支援の本質は、書類を整えること以上に、その人の「心の拠り所」を社会の隙間に落とさないこと。

でも、嘆いてばかりいても、何も生まれてはこないし、湿っぽい顔は、士業としての名が廃ります。
ここはひとつ、アナログの深みとデジタルの荒波の両方を知る60代の私が、お節介を焼くしかないのでしょう。

「ポッドキャストって、要は録音されたラジオですよ」
「サブスクは、無限に流れる有線放送みたいなもんです」

そんな風に、ハイテクの皮を剥いで、皆さまに「新しい楽しみ」を強引にでもねじ込んでいく。
それが、激動の時代に挟まった私なりの、ささやかな「お手伝い」なのかもしれません。

いつの間にか雨は止み、雲の隙間から春の光が。
おセンチな気分を脱ぎ捨てて、さて、次はどのサブスクでディランを楽しみましょうか。
指先一つで思い出にアクセスできる便利さを、少し呪いながらも、ちゃっかり享受して生きていこうと思います。

参考:NHKラジオ再編のお知らせ

AMラジオの雑音を友にする

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