
今朝、94歳になる私の父と、アメリカやイラン、そして緊迫する世界情勢について話をしました。
父は、太平洋戦争を直接経験した「生きる証人」です。戦前の重苦しい空気、焦土からの復興、そして戦後経済の驚異的な躍進。そのすべてを肌で感じてきた父を前に、私は自分なりの知識を総動員して、今の世界で起きていることを話しました。
「結局は、国々の利害関係と、目に見えない感情のぶつかり合いなんだと思う」
「北朝鮮が叩かれないのも、イランが狙われるのも、アメリカの経済的利益や内政事情、そして大国間の複雑なパワーバランスの結果に過ぎないのかもしれない」
私の言葉に、父は「そうか……」と一言、深く頷くような、あるいは何かを思案するような返事をしました。
民主主義の「怖さ」と向き合う
トランプ氏のようなリーダーが選ばれる背景には、国民の「実利」があります。品格や正義よりも、今日、そして明日の生活が良くなるかどうか。得をするから、危うさを承知で票を投じる。それはある意味で、民主主義が持つ「冷徹な一面」です。
しかし、戦後という激動の時代を「綺麗事だけでは生き抜けない」と知っている父の世代から見れば、今の世界はどう映っているのでしょうか。
次世代へ何を「伝承」すべきか
今、ウクライナの惨状や、日本国内での憲法改正をめぐる議論など、私たちの子供や孫の世代に直結する大きな変化が起きています。
戦争を知らない世代が、さらに「戦争を全く知らない子供たち」へ、何を伝えていくべきか。
行政書士として、多くの高齢者の方々の人生の幕引きや財産管理をお手伝いする中で、私は強く感じることがあります。
私たちが遺すべきは、預貯金や不動産といった「形ある資産」だけではありません。
父のような世代が命がけで守り、築き上げてきた「平和の尊さ」という目に見えない価値を、いかにリアリティを持って次世代に手渡せるか。それが、今を生きる私たちの大きな責任ではないでしょうか。
高齢者の皆様へ、私からのメッセージ
このブログを読んでくださっている高齢者の皆様、そしてそのご家族の皆様へ。
皆様が歩んできた道のり、その時々に感じた喜びや痛み、そして「戦後の何もない時代からどう立ち上がったか」という記憶は、今の日本にとって唯一無二の宝物です。
「昔の話をしても、若い人は興味を持たないだろう」と諦めないでください。
今の複雑な世界を解き明かすヒントは、案外、皆様が経験された「生きた歴史」の中に隠れているものです。
ぜひ、お孫さんや周りの若い世代に、皆様の言葉で伝えてあげてください。
「当たり前の日常がいかに尊いか」を。
私も一人の行政書士として、皆様の大切な想いや歴史が、争いのない形で次世代へ繋がっていくよう、精一杯のサポートを続けてまいります。
本当の意味の「継承」を
それと、もうひとつ…。私たちは、日本人の「礼儀正しさ」や「清潔さ」を誇りに思いますが、それは戦後の焼け跡で必死に泥を這いずり、生き抜いた父たちの世代が築いた『余裕』の結果であることを忘れてはいけないと感じます。
海外の混沌に対し、かつて自分たちもそうであったという眼差しを持つこと。それが、本当の意味で歴史を継承するということなのかもしれません。