春は遠きにありて、老舗で高楊枝

港の見える丘公園から産業貿易センタービルを望む

本日23日。私は、神奈川県行政書士会の門をくぐり、身に余る入会金と登録手数料、そして印紙を納めてきた。
それは、新しい人生という名の「旅」を始めるための、確かな通過儀礼のようなものだった。

対応してくれた事務局の方の横顔には、隠しようのない疲れがにじんでいたのに気が付いた。
この季節、私と同じように志を抱いた人々が、次々とここを通り過ぎていくのだろう。

わが身のかつての現役時代と彼らの多忙を重ね合わせ、「どうかお体に気をつけて」と、心の中で静かにエールを送った。

「待たされる時間」という豊かな贈り物

かつて、闇の中で切望した妖怪たちのように、今の私の胸にあるのは「早く行政書士になりたい」という、ひたむきな祈りに似た思いだ。

けれど、この「待たされる時間」こそが、実は人生において最も豊かな時間なのかもしれない。
行政書士という資格の重みあるいはアナログな重厚さが、ひとつの生命がゆっくりと脈動を始めるように、実感として心に沁みわたっていく。

この、胸を締めつけられるようなスローモーションのような静かな時間は、きっと一生忘れることはないだろう。

帰り道、そばをすすりながらそんなことを考えた。

カレンダーを塗りつぶし、金色のバッジへ

登録が完了するのは、最速で4月15日。さらに27日には、新しい門出を祝う研修会と、宴を兼ねた交付式が用意されているという。
何とも心躍る、春の約束ではないか。

振り返れば、去年の11月9日の試験に始まり、1月の合格発表、3月の説明会……。

カレンダーの数字をひとつずつ塗りつぶすたびに、あの「金色のバッジ」が、一歩、また一歩と、着実に私の胸に近づいてきている。
この、切ないまでの喜びを、今はただ、掌(てのひら)の中でそっと温めていたい。

夜の底で、新しい自分に出会う夢を見ながら。

この人生のイベントに関わってくれているすべての人たちに、深い感謝を。おやすみなさい。

士業たるもの、締めは横浜駅の老舗でそばを食らう

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