
「遺言に何を書くか」
そう聞かれて、多くの方がこう思うはずです。「いや、うちには大した財産なんてないし、書くこともないよ」と。
実はこれ、小学校の作文の時間に「テーマは自由です」と言われて、逆に筆が止まってしまうあの感覚に近いのかもしれません。選択肢が無限にあると、人はかえって迷うものです。
でも、大丈夫、遺言には「お作法(型)」があります。
たとえば、こんな具合です。
「遺言者 丸山まるおは、次のとおり遺言する。第一条 遺言者は、遺言者所有の次の不動産を妻・丸山まるこに相続させる……」
法律上の効力を持たせるにはこうした「型」が大切ですが、中身はもっと自由でいい。
さて、遺言書には大きく分けて「公正証書遺言」「自筆証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類がありますが、私が今、おすすめしているのは、令和のスタンダードになりつつある「自筆証書遺言」です。
一昔前までは「保管が大変」「書き間違いで無効になる」といったリスクが目立ちましたが、今は違います。まさに「早い、安い、手軽」の三拍子。
特に、2020年から始まった「自筆証書遺言書保管制度(法務局での保管)」を組み合わせるのがミソです。これを利用すると、死後の面倒な「家庭裁判所の検認手続き」が不要になります。
残されたご家族の手間と費用をグッと抑えられる、非常にコスパ……いえ、タイパの良い選択肢なんです。
では、なぜそこまで自筆を推すのか?
具体的なメリットと注意点を、相続・遺言の全5回シリーズで詳しく解説します。
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