墓誌に知る、幾多の物語のあとさき

彼岸入り。いつもは妻に任せきりの墓掃除ですが、今年はたまたま私の担当に。
冷えた朝の寺は、三門をくぐるだけで背筋が伸びる心地よさがありました。

草をむしり、石を洗い、花を供え、「また改めて妻と来ますね」と墓の中のみんなに短くご挨拶。
マフラーを巻き直し、うねうねと続く墓地の道を帰りながら、ふと視界に入る墓誌を見つめました。

ここには、何人もの誰かが懸命に生きた証が、幾多の物語のように詰まっている。

相続や遺言を扱うのが私の仕事です。
それは単なる書類作成ではなく、誰かの「生きた証」を大切に預かり、次へと繋ぐこと。
まだ冷たい風のなか、この仕事の持つ温かな責任を、じんわりと思い出した午前中でした。

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